お客様から売却の依頼をうけた不動産業者はまず、対象の土地や建物について調査を行います。
物件調査には大きく分けて
①現地調査
②役所調査
の2種類があります。
○●現地調査●○
名前のとおり、実際に現地へ出向いて、境界・近隣の状況・周辺の道路の状況などを目で見て調査をします。
もう少し細かくご説明をしていきます。
★境界の有無
売買の取引時には売主は買主に対して境界を明示する必要があります。
そのため、境界標やブロックなどから境界を確認します。
★現地の現況
隣地の屋根・樹木が越境していないか、対象地内を電線などが横切ったりしていないか、近隣に工場などがある場合には騒音や臭いはどうかなど現地に行かなければ確認できない事を調査します。
★道路状況
舗装・未舗装の確認や道路との高低差がありますが特に重要なのは道路の【幅員】です。
特に、原状が4m未満の道路の場合には新築・建て替えをする際に道路の中心線から2mの位置まで敷地を後退する必要があります。
○●役所調査●○
市町村役場やその土地に係る場所へ行き調査をします。
★法務局
登記事項証明書を発行します。
所有者の確認を行い、物件に対しての抵当権有無などを調査します。
↑登記簿の見方はまた次回詳しくご説明します!
★市町村役場
・道路調査
道路の種類(公道・私道)や幅員・道路査定の有無
・都市計画法、建築基準法に関する調査
用途地域、建ぺい率、容積率、斜線制限、計画道路、防火規制などの確認をします。
・その他の法令に関する調査
埋蔵文化財保護法・景観法・土地区画整理法・農地法などの法令や各自治体の条例を調査します。
★ライフラインの調査
・上水道
配管の図面を取得して、配管の口径などを調べます。
また、敷地内への引き込みも確認します。
・下水道
配管の図面を取得し引き込みの確認をします。
それと同時に下水道が整備されると所有への受益者負担金というものが発生します。
その負担金の支払い状況も確認します。
・ガス
「都市ガス」「LPガス」の調査をします。
都市ガスの場合にはガス配給会社から配管の図面を取得します。
・電気
電球の位置や電線の引き込み状況などをチェックします。
このように一つの物件が市場へでるまでには様々な調査が行われます。
これは、取引時のトラブルを未然に防ぐための非常に重要な事です。